読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

最近見た映画の話 ポッピンQ編

 アニメ映画『ポッピンQ』を公開初日に見てきた。


劇場アニメ『ポッピンQ』予告映像

 

 

 見ながら思ったことは、非常にアクション映画っぽいな、ということ。

 ストーリーはいたってシンプル。悩みを抱える主人公が、よくわからないうちにトラブルに巻き込まれ、同じ境遇に陥った仲間と友情を深めながら、迫りくる困難に立ち向かっていく、というもの。

 ヒロイン(っぽいポジションにいるマスコットキャラ)が突然さらわれたり、味方を名乗る胡散臭いやつが出てきたと思ったら当然のように敵キャラだったりと、アクション映画でよく見かける展開がずらりと並んでいた。

 ただし、アクション映画と違い、殴り合いや銃の撃ち合いやカーチェイスの代わりに、女の子のかわいい描写およびダンスシーンによって、シンプルなストーリーに肉付けをしている点が特徴。

 

 ダンスによって世界を救う、というコンセプト自体は、スペースチャンネル5っぽくて好きなのだが、いかんせんスペースチャンネル5ほど突き抜けたものはなく、その点は残念。

 本作には戦闘シーンがいくつかあるのだが、ここでは踊らず、超能力と合気道と柔道で戦っちゃう。ダンスはあくまでイベントを進めるための儀式としてのみ使用され、それ以外の用途では使用されない。

 ダンスで世界を救うのだから、戦闘中にのりのりでダンスを踊って発光したり、敵を吹っ飛ばしたりしてもよかったのでは、という気がしてならない。

 要所要所で面白いと思う箇所はあったのだが(執拗なまでの脚描写とか、ポッピン族の目線の合わせ方とか、落書きの使い方とか)、しかし、全体で見るとちょっと微妙な映画という感想で終わってしまう。

 

 …と思っていました。ラスト3分くらいまでは。

(以下ネタバレ防止のため反転)

 あの終わり方ーーED曲が流れた後、異世界にいた謎の少年レノが、高校に進学した主人公たちに、次回作の映像を見せつけるという展開ーーは非常に良かった。

 たしかに、中学を卒業しても、人生にはまだまだ大きな問題が立ちふさがってくるよなあ。中学時代に異世界に行って、自分と向き合ったくらいで、人生が順風満帆にいくわけないよなあ。

 過去の呪縛から逃れて、未来に向かって走るのは、確かに美しいことではあるけれど、しかし未来が薔薇色である保証はどこにもない。もしかしたら、振り切った過去より、もっと大きな災厄が待ち構えているのかもしれない。(それでも走るしかないのだけれど)

 卒業は物語の終わりじゃなくて、むしろ長い物語の始まりである、というメッセージを、次回作の予告映像(多分)を見せる、という方法で表現してみせたのは、かなり面白い試みであると感じた。

 あのラストの展開だけで、いいもの見せてもらったな、と満足している自分がいる。