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『める子』 あるいは成人向け漫画雑誌に掲載されている全年齢向け黒ロンギャグ漫画について

漫画

 おこんばんは、死角からの一撃です。

 みなさんは、「成人向け漫画雑誌に掲載されている全年齢向けギャグ漫画」はお好きだろうか?

 僕は大好きだ。
 「成人向け漫画雑誌に掲載されている全年齢向けギャグ漫画」は、どういう因果かレベルが高いことが多く、また黒ロンの女の子が多数登場することでも有名である。


 さて、水星さんがおっしゃられているように、本日9月6日は黒ロンの日である。

 よって、特におすすめの「成人向け漫画雑誌に掲載された全年齢向け黒ロンギャグ漫画」である『める子』を紹介したいと思う。

 

だいたいめる子 (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)

だいたいめる子 (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)

 

 

 

それでもめる子 (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)

それでもめる子 (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)

 

 

 

1 『める子』とは?
 める子は、成人向けマンガ雑誌、COMIC X-EROSの読者お便りコーナー「ゼロストリート」のキャラクターである。キャラクターデザインは縁山(へりやま)先生。非常にギャグ要素の強いエロマンガを描く作家である。
 める子は、COMIC X-EROSを発行しているワニマガジン社でアルバイトをしていて、「ゼロストリート」の編集に携わっている(という設定の)キャラクターだ。

 つまり、僕が投稿している(あるいは過去に投稿していた)一般向け雑誌の読者ページでたとえると、じゃんぷるジャンプ魂の「井沢どんすけ」氏や、ファミ通町内会の「ナッツ」さんと同じポジションのキャラということになる。
 いや、どんちゃんやナッツさんは一応現実に存在して、める子は完全に架空のキャラクターなので、同列に扱うことはできないかもしれないけれど。

 そしてCOMIC X-EROSには、毎号、める子を主人公としたショートギャグ漫画が掲載されている。事実上の連載なのだが、毎回タイトルが変わり、作品全体を統括したタイトルはない。単行本は第一巻が『だいたいめる子』、第二巻が『それでもめる子』と題されているが、これはあくまで単行本化の際につけられたタイトルである。

 

2 キャラクターについて
 『める子』の主要登場人物は三人、主人公の「める子」と、その親友「ゆきえ」と「あてな」だ。このうちめる子とゆきえの二人が黒ロンである。

 

 

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・める子
 黒ロン。ゼロスの編集バイト。小柄なお姉さん。基本的に低いテンションで、ボケもツッコミも両方こなす。普段は怠惰で、なにごとにも動じないが、食べ物が絡んだ時だけ妙にテンションが高くなる。

 

 

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・ゆきえ
 黒ロン。める子の親友。基本的にはツッコミ担当。酒飲み。常識人でややきつい性格だが、ノリが良く、イタズラっぽい面もある。

 

 

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・あてな
 メインキャラでは唯一の非黒ロン。基本的にボケ、時々ツッコミ担当。高身長で豊満。百合が好き。天然ボケで常にハイテンション。

 

 『める子』は、以上のキャラクターたちが、仲良く生活しながら、時にはゆるいボケをぶつけあい、時には大冒険っぽいものを繰り広げるギャグマンガだ。

 具体的にはクリスマスにラーメンを作ったり、蟻人間と対決したり、ゾンビドラマを観たり、平行世界の自分と出会ったりする漫画だ。
 

3 ロジカルな展開
 『める子』のギャグは非常に理屈っぽい。

 勢い任せ、テンション任せで物語が進むことはほとんどない。ギャグマンガ特有の不条理な展開に対しても、多くの場合、ワンロジックを入れて、そのような不条理がいかにして成立しているかを読者に示してくれる。

 理屈っぽいというのは人を選ぶ要素にも成りかねない。しかし、キャラクターや絵柄の可愛らしさのおかげで、理屈っぽさの割に非常にゆるーい雰囲気が漂っていて、このギャップが『める子』独自の魅力となっているのである。

 

4 下ネタの少なさ
 エロ漫画雑誌掲載のギャグ漫画というのは、掲載誌の特性を活かして、一般誌ではできないようなエグい下ネタを売りにしていることも少なくない。『ぱらいぞ』などはその代表例で、むしろ下ネタだけでできているという極端な作品である。

(フォローしておくと、僕はぱらいぞも、大好きです。こちらも黒ロン漫画としてレベルが高いので、下ネタ大丈夫な人にはおすすめ)

 

ぱら☆いぞ1 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

ぱら☆いぞ1 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

 

 

 一方、『める子』については、下ネタは皆無とは言わないまでもかなり少なく、その内容も抑え気味である。18歳未満のお子様や、下ネタに抵抗がある人でも安心して読める。

 なお、笑いを取りに行く下ネタは少ないが、サービスカットやフェチシズム描写は普通にある(少年誌のお色気漫画程度)ので、その辺を期待している人にもおすすめだぞ!

 

5 キャラクターの魅力

 『める子』の登場キャラクターは、全員表情豊かである。ショックを受けたら驚愕の表情を浮かべるし、嬉しいことがあれば実に楽しそうに笑う。

 しかし、同じように表情豊かでありながら、性格は全員ばらばらで、確固たる個性の下に描き分けられている。

 また、付き合いが長いめる子とゆきえは、時々喧嘩しながらもお互いに依存しあっていて、付き合いが短いあてなはこの二人の関係にはちょっと踏み入ることが出来ない…というようなキャラクター同士の関係性も魅力的である。

 

6 最後に

 要するに何が言いたかったというと、『める子』は非常に質の高い黒ロンギャグ漫画であるので、皆読んだほうがいいよということだ。

 Kindleで無料お試し版も配信されているので、気になる人はとりあえずそっちをチェックしてみるといいかもしれない。

だいたいめる子 無料お試し版 (ワニマガジンコミックス)

 

 それから、縁山先生が描く成人向け漫画にも、割と高確率で黒ロンが登場する。
 成人向け漫画についても、かなりギャグ漫画としての側面が強く、こちらも『める子』同様に、非常にロジカルな展開が多用される。
 とりあえずなんでもいいからセックスきればいい!という漫画が圧倒的に多い成人向け漫画業界において、セックスをするのに必ず凝ったロジックを用意して笑わせてくれる縁山先生の存在は貴重であり、単行本『ドリストア』は、僕の現在の成人向け漫画オールタイムベストである。

 18歳以上で、なおかつ成人向け漫画に抵抗がない人には、お勧めの一冊だ。

 

  なんのかんので、第1巻『だいたいめる子』を読んだ人が割と高確率でいだきそうな感想とともに、当記事を終えたいと思う。

生ハム食いてぇ……